2015/09/21

9月24日から東証の売買システム・arrowheadがリニューアル!株式取引はどのように変わるのか?

東京証券取引所

連休明けの24日から、東京証券取引所の株式売買システム「arrowhead(アローヘッド)」のリニューアルバージョンが遂に稼働します。
初代arrowheadが東証に導入されたのは、今から約5年前の2010年1月。富士通のRed Hat Enterprise LinuxをベースとしたOSやデータベースが組み込まれており、わずか0.002秒以内で注文に対応できる驚異的な処理機能が世界中の投資家から評価され続けてきました。
ITの進歩によりモバイル端末からの発注も可能になったため、株式取引の注文件数は年々増加傾向にあります。電子取引の進展および新たな投資家のニーズに応えることを目的に、今回arrowheadのシステム刷新が図られることになりました。
はたして新arrowheadは旧バージョンからどのように変わったのでしょうか?注目すべきポイントをまとめてみました。

システム処理能力の向上

初代arrowheadが導入された2010年時点の一日あたりの注文件数は、およそ800万件でした。しかし、それから5年経った現在、一日あたりの注文件数は2000万件を超えています。
注文が殺到する時間帯でも処理能力を低下させないために、新arrowheadにはよりシンプルになったシステム構成が実装されました。レスポンスタイムは旧バージョンの半分以下。一日に処理できる注文件数が現行の2倍にまで跳ね上がることに。さらに高速化したシステムにより、狙った取引チャンスを確実にものにすることが出来ます。

信頼性の向上

リスク管理機能の追加

一件あたりの注文を数ミリ秒以内に処理することが可能になったため、取引所のシステムにはスピードだけでなく安定性や信頼性も求められるようになりました。arrowhead稼働から5年経った現在まで一度もシャットダウンが発生して全面停止に陥ったことが無い事実は、日本のエンジニアの優秀さを物語っています。
さらに日本株の信頼性を高めるために、新arrowheadには誤発注を防止する新機能が搭載されました
テスト注文用の「ダミーシンボル」。システム障害時に未約定の注文を自動で取り消す「キャンセル・オン・ディスコネクト」。取引参加者からの指示により注文を抑止・抹消する「キルスイッチ」。単位時間あたりの注文条件等を事前に設定して異常な注文をブロックする「ユーザ設定型ハードリミット」など、ヒューマンエラーを回避する工夫がいくつも盛り込まれています。

株式取引の誤発注と聞いて真っ先に思い出されるのは、2005年のジェイコム株大量誤発注事件でしょう。「61万円で1株売る」とすべき注文をみずほ証券の関係者が誤って「1円で61万株売る」と送信したことで株価が大暴落。400億円以上の損失が発生した衝撃的な事故は業界関係者を震撼させました。(その後、みずほ証券は注文取消しに応じなかった東証に損害賠償を請求し、訴訟沙汰に発展。控訴、上告の末に最高裁が約100億円の支払いを東証に命じる判決を下し、2015年の9月にようやく決着。)
今回arrowheadに採用された新機能は、誤発注が引き起こす社会混乱の防止に必ず重宝することでしょう。

連続約定気配制度の変更

短時間での急激な価格変動を抑制するために、連続約定気配の表示条件が追加されました
旧バージョンのarrowheadでは、一つの注文によって直前の約定価格から更新値幅の2倍のレートを超えて買い上がり(売り下がり)した場合のみ連続約定気配(K)が板情報に表示されていました。新arrowheadでは、複数の注文であっても一定時間(初期値は60秒)内の買い上がり(売り下がり)であれば連続約定気配が表示されるようになります。
連続約定気配

出典:松井証券

利便性の向上

気配値本数の変更

旧arrowheadでは板情報の気配値は上下8本表示でしたが、新arrowheadでは上下10本表示になります。より広範囲の気配値を参照することで、相場の状況を的確に分析することが出来るようになりました。
気配値本数

出典:楽天証券

ティック・サイズの適正化

TOPIX100構成銘柄の呼値単位が一部見直されました。(詳細は以下の表を参照してください。)
旧呼値で入力した注文がarrowheadリニューアル実施日をまたぐとエラーになる場合があり、注意が必要です。一見面倒な変更に思えますが、呼値の単位を見直すことでスプレッドコストの削減が実現されるのは大きなメリットです。

1株当たりの取引価格 呼値
2015年9月18日まで 2015年9月24日以降
1,000円以下 0.1円 0.1円
1,000円超~3,000円以下 0.5円 0.5円
3,000円超~5,000円以下 0.5円 1円
5,000円超~10,000円以下 1円 1円
10,000円超~30,000円以下 5円 5円
30,000円超~50,000円以下 5円 10円
50,000円超~100,000円以下 10円 10円
100,000円超~300,000円以下 50円 50円
300,000円超~500,000円以下 50円 100円
500,000円超~1,000,000円以下 100円 100円
1,000,000円超~3,000,000円以下 500円 500円
3,000,000円超~5,000,000円以下 500円 1,000円
5,000,000円超~10,000,000円以下 1,000円 1,000円
10,000,000円超~30,000,000円以下 5,000円 5,000円
30,000,000円超~50,000,000円以下 5,000円 10,000円
50,000,000円超 10,000円 10,000円

 

なお、arrowheadのリニューアルにより、これまで利用してきた株式取引ツールが正常に動作しなくなる恐れがあります。以下のネット証券会社の取引ツールを使用している方は、バージョンアップしてから取引に臨んでください。

GMOクリック証券

  • はっちゅう君
  • スーパーはっちゅう君
  • レーザートレード
  • iClick株
  • 株roid

楽天証券

  • Market Speed(マーケットスピード)
  • iSPEED

松井証券

  • ネットストック・ハイスピード
  • ネットストックトレーダー
  • 株touch

→楽天証券の口座開設はコチラから

→松井証券の口座開設はコチラから

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