2017/09/29

テックポイント・インク(Techpoint, Inc.)のIPO仮条件が公開!想定価格とほぼ同水準の620~650円に!

2017年9月11日、東証マザーズで9月下旬に新規上場を控えている「テックポイント・インク」の仮条件が発表されました。価格は620~650円。想定価格の650円とほぼ同水準です。ブックビルディング(需要申告)は明日の9月12日からスタートします。

テックポイント・インク
銘柄コード 6697/東証マザーズ
仮条件 620~650円
公開株式数 公募・152万口
売出・22万8000口(OA含む)
申込株数単位 100口単位
ブックビルディング期間 9/12~9/15
売出し価格 650円
購入申込期間 9/20~9/25
上場予定日 2017年9月29日
初値:1,072円

テックポイント・インクについて

テックポイント・インク(Techpoint, Inc.)は、監視カメラ・車載カメラ用ICの開発・製造・販売を行っているファブレス(自社工場を構えずに外部製造専門会社に製造を委託するビジネスモデル)半導体メーカーです。なお、社名の「インク」は「株式会社」を意味する”Incorporated”の略で、ペンキ塗料などを製造しているわけではありません。

テックポイントが開発している「HD-TVI」は、鮮明に対象物を映し出せるHD解像度の映像を安価な同軸ケーブルを用いてアナログ伝送できる画期的な規格です。配線工事をし直さなくても、カメラ端末と機器を入れ替えるだけで低コストかつ迅速にフルハイビジョン映像伝送を実現できるため、すでに世界中の監視カメラシステムに採用されています。車載リアビューカメラ向け半導体製品も多くの自動車部品メーカーに採用されており、高い市場占有率を誇っています。

設立は2012年4月。本社をアメリカのカリフォルニア州サンノゼ市に構える海外のベンチャー企業であり、2015年11月に設立された日本支社、2016年4月に設立された中国支社、および韓国と台湾にある事務所を拠点にグローバルな営業活動を展開しています。

CEO(最高経営責任者)及び代表取締役社長を務めているのは、日本人の小里文宏氏。テックポイントという社名は初耳でも小里氏の名前を聞いたら、「あの小里さんの会社か!」とピンと来る方もいるのではないでしょうか。小里文宏氏の経歴を簡単にまとめてみましょう。

小里氏はカリフォルニア州立大学サンタバーバラ校を卒業後、1987~1994年頃までリコーの米国子会社に勤務していました。1994年にCD-ROMのコントローラチップ等を開発するシグマックス社(Sigmax Technologies, Inc.)を立ち上げて社長就任。1996年にアダプテック社(Adaptec, Inc.)に買収されたのを機に、1997年に画像処理用IC開発等を手掛けるテックウェル社(Techwell, Inc.)を設立します。そして2006年に日本人起業家として初めてNASDAQ上場を達成。ハイテクベンチャー企業が軒を連ねるシリコンバレーの地でアメリカンドリームを成し遂げた有名な日本人事業家の一人です。ちなみにテックウェル社も2010年にインターシル社(Intersil Corporation)に買収されており、小里氏の会社の製品がいかにアメリカで高く評価されているかを如実に物語っています。

外国の会社が東京証券取引所に上場するのは、旧アキュセラ・インク(現窪田製薬ホールディングス)以来、約3年半ぶりのこと。テックポイントのIPOは国内企業のIPOとは若干異なり、同社普通株式を信託財産とする外国株信託受益証券(JDR)の形で上場します。聞きなれない言葉かもしれませんが、要は有価証券の一種であり通常の取引が可能なので心配いりません。

テックポイントは現在日本での事業分野拡大を企図しており、今回の新規上場で知名度を上げる狙いがあります。テロなどの国際情勢の悪化から監視カメラの需要が世界的に高まり、SD解像度からHD解像度へ車載カメラのトレンドが移り変わりつつある昨今、テックポイントのさらなる躍進に期待が集まっています。

テックポイント・インクの業績

売上高や営業利益などが右肩上がりに伸びており、グローバル企業ならではの力強さを感じます。防犯意識の高まりから監視カメラシステムの市場規模は2018年までに200億ドル以上に達すると試算されており、半導体製品の出荷数も堅調に増加。高画質車載カメラシステムも今後普及が進むと見られており、優れた将来性を秘めています。新規上場で調達した資金を半導体製品の研究・開発費等に充てれば、さらなる事業の拡大に期待できそうです。

2014年12月期 2015年12月期 2016年12月期
売上高 837万ドル 2,025万ドル 2,716万ドル
営業利益 -169万ドル 389万ドル 536万ドル
純利益 -174万ドル 89万ドル 85万ドル

総括

テックポイント・インクのIPOは久々の海外企業案件であり、しかもあの小里文宏氏が代表を務めている会社とあって話題性抜群です。業績も堅調そのもの。最近では2018年上場予定のサウジアラビアの石油会社・サウジアラムコの誘致も話題に挙がっており、日本市場における外国株のIPOがどのような展開を見せるか大いに注目されることでしょう。

公開規模は並。大株主には90日間・1.5倍のロックアップがかかっており、ベンチャーキャピタルの持株比率は3%程度。需給面は問題なさそうですが、9月29日は3社同時上場予定で資金が分散してしまう恐れがあります。しかも半導体関連のIPOは公募割れしているものも少なくなく、敬遠されやすいイメージがあるのも悪材料。大幅な初値高騰はイメージしづらいものの、将来性に投資してみるのも一興。サプライズの上昇に期待したいところです。

主幹事はみずほ証券。その他、SBI証券、大和証券などでも申し込むことができます。

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