2016/12/08

ZMPのIPO仮条件が公開!想定価格を大幅に上回る760~1040円に!

zmp

出典:ZMP

2016年11月29日、東証マザーズで12月中旬に新規上場を控えている「ZMP」の仮条件が発表されました。価格は760~1040円。想定価格の760円を大幅に上回る水準です。ブックビルディング(需要申告)は明日の11月30日からスタートします。

ZMP
銘柄コード 7316 /東M
仮条件 760~1040円
公開株式数 公募・350万5000株
売出・812万3000株(OA含む)
申込株数単位 100株単位
ブックビルディング期間 11/30~12/8
売出し価格決定日 2016年12月9日
購入申込期間 12/12~12/15
上場予定日 2016年12月19日

ZMPについて

ZMPは、自律移動ロボットテクノロジー事業を推進しているベンチャー企業です。社名のZMP(ゼット・エム・ピー)は、「重力」と「慣性力」を加味した動力学的重心位置を示す「Zero Moment Point(ゼロモーメントポイント)」という足裏上の点を指すロボット工学用語の略。二足歩行型ロボットの運動を制御する上で欠かせない計算過程であるように、ロボット産業分野で最も重要な存在でありたいという願いが込められています。

特に同社が研究に力を入れているのが、近年話題を呼んでいる「自動運転技術」です。搭載レーダーで障害物を検知してドライバーに危険を知らせる運転アシスト機能はすでに広く普及していますが、世界中の関係者が人間の操作そのものを必要としない「完全自動運転車」の実現を目指しています。

バック・トゥ・ザ・フューチャーやトータル・リコール等のSF映画には空を飛ぶ車やロボットが運転するタクシーなどクールな乗り物が多数登場しますが、今や現実の世界でもこのような自動車の製造が夢ではなくなりつつあります。実際、日産やホンダ等の大手自動車メーカーは東京オリンピックが開催される2020年までに自動運転車の発売を目指しており、ZMPもインテル社の出資のもと様々な高度な自動運転テクノロジーを開発しています。

レーザー、ミリ波レーダ、高性能グラフィックプロセッサ搭載カメラ等のセンサーを駆使することで、GPSが不安定になる環境でも安定した走行を可能に。うたた寝やわき見運転に代表されるヒューマンエラーの回避は、交通事故の減少効果を期待できます。ドライバーの健康状態を計測する生体センサーは、周囲だけでなく同乗者の安全確認にも重宝します。

また、これらのZMPのテクノロジーは、物流や医療、モバイル端末、大型作業機械など幅広い分野にも提供されています。人が携わるあらゆる機械を自動化して安全・便利な社会インフラを構築する上で、ZMP社は期待度抜群の会社と言えるでしょう。

ZMPの業績

売上高は堅調に伸びているものの、およそ6000万円の赤字となっています。2016年12月期の業績も1億円以上の赤字になると試算されており、赤字のまま東証マザーズに上場することになりそうです。現時点での業績は正直あまりパッとしませんが、中小企業ながら10億に迫る売り上げは非常に魅力的。自己資本比率も90%台を推移しており、将来性には十分に期待できそうです。新規上場で調達した資金を研究開発費などに充てれば、さらなる事業拡大に期待できそうです。

2013年12月期 2014年12月期 2015年12月期
売上高 4億2300万円 6億3900万円 7億1000万円
経常利益 1億1700万円 9200万円 -5800万円
当期利益 1億500万円 8300万円 -6000万円
純資産 4億7600万円 9億6900万円 12億2700万円

総括

ZMPのIPOは、規模の大きさや業績が赤字の時点で上場しているところがLINEやCYBERDYNEを彷彿とさせます。LINEのIPOも上場前は非常に不安視されましたが、ふたを開けてみれば公開価格比約48.4%増の4,900円(CYBERDYNEは130%増の8,510円)だったように、やはり株価は期待によって上がるもの。インテルに代表される世界トップクラスの一流企業が出資していることからも技術力の信頼性に疑いようはなく、現時点での業績はそこまで気にする必要はないでしょう。株価も個人投資家が参入しやすい手頃な価格。ぜひ申し込みたい銘柄の一つです。

ただし、11月17日に発表された顧客の個人情報流出問題は一抹の不安材料です。5月頃に同社のIDおよびパスワード管理の不備によって何者かに不正アクセスされた際にDM登録されていた顧客の情報が盗まれたとみられ、11月上旬にその顧客リストの一部がインターネット上に公開されてしまいました。これは企業の信頼性を大きく損なう問題。よりによってこの時期を狙ったのは上場妨害の意図さえ感じる許しがたい事件です。株式相場の地合いは好調なので、悪評が株価に影響しないことを祈るばかりです。

主幹事はSMBC日興証券。その他、JPモルガン証券、SBI証券マネックス証券、大和証券、みずほ証券、岡三証券、岩井コスモ証券、東洋証券、SMBCフレンド証券、東海東京証券、いちよし証券、エイチ・エス証券、エース証券、極東証券などでも申し込むことができます。

(12月8日追記)
多くの投資家から関心を集めていたZMPのIPOですが、残念ながら本日12月8日に新株式発行および売出しの中止と上場手続き延期が決定しました。やはり件の顧客情報流出が原因で、情報セキュリティ体制の見直しのためにもう少し時間が必要であると判断されたようです。

12月のIPOの目玉になることが確実視されていただけに本当に残念ですが、致し方ない対応と言えるでしょう。いつになるか分かりませんが、ZMPの新規上場の日程が決まったら、改めて金熊ブログで紹介したいと思います。

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