2015/09/30
今さら聞けない!? IPOの申し込み→抽選→購入の流れをおさらいする
IPOはご存知のように非常に人気が高く、手に入れることがまず困難だと言われるほどです。それほど多くの投資家が求め、しかも需要数に対して供給数が絶対的に少ないという狭き門です。もう今さらではありますが、今一度そんなIPOの申し込みから購入までの流れを見ていきましょう。狭き門を潜るために、改めて基本を押さえておくべきです。
その前に必ずやっておくことがあります。それは証券会社に口座を開設しておくことです。IPOはメインになる主幹事という証券会社、株を割り当てられて売る引き受け証券会社があります。これは決まったところではなく、上場したい企業が各々選ぶので、どこがいつ、割り当て株数の多い主幹事になるかわかりません。ですので、口座開設はできるだけ多くの会社で開くようにしましょう。
また、証券会社での口座開設には最短でも4日、長めで2週間ほどかかります。ですので、企業の上場決定から口座が必要なブックビルディングまでそれほど時間がかからないことを考えると、事前に口座開設しておくことは必須事項になります。上場決定から口座開設を申し込んでも間に合わない可能性の方が高いのです。対面窓口を持たないネット証券会社なら口座開設と維持費は無料なので、その分の経費は不要です。資金が少ない人はネット証券会社を選ぶようにしましょう。
さて、本題ですが、IPOは次のような流れで動いています。
↓
・仮条件の決定 : 様々な調査後に適正価格よりもやや安い仮の値段を幅(上限・下限)を持たせて決定します。
↓
・ブックビルディング : 抽選に参加することを仮条件の範囲内のいくらでかを提示して表明します。
↓
・公募価格決定 : ブックビルディングで最も多かった値段が公募価格(IPOの販売価格)になります。
↓
・抽選 : 公募価格以上で抽選に参加した投資家の中から当選者を決定します。
↓
・購入 : 当選者がIPO株を購入できます。ここでキャンセルすることも可能です。
あとは上場日を待って、上場した日の初値で売るというのが基本です。リスクはありますが、翌日の値動きを見てから売る場合もありますし、中長期保有することもできます。
これがIPOの申し込みから購入までの一般的な流れです。
投資家は具体的になにをするべきなのか
IPO投資において、投資家は実際になにをどのように行うのでしょうか。
まず、ブックビルディングは日本語で需要申告と言い、IPOの仮条件の範囲内で自分が購入したい希望株価と株数を申告します。株の購入数量も最小単位が仮条件にあるので、その倍数で購入します。
例えば「銘柄●●の仮条件=1200円~1400円、購入単位100株」とあれば、1200円~1400円の間で購入したい金額を提示します。最近のIPO株はどれも人気なので、基本的には上限で申し込みます。この場合では1400円×100株なので、14万円が購入資金(投資金額)になります。このときに、公募価格よりも下回る価格で応募した人は抽選対象外になってしまいます。なので、できるだけ上限で申し込む方が当選確率が上がります。
ブックビルディングが終わったら抽選で当選通知が来ることを待ちます。当選か落選かの結果情報は証券会社の画面などで確認可能です。抽選時には当選者と補欠当選者を選出します。
このときに注意したいのは当選=購入ではないということです。ですので、当選した場合、購入をする、つまり注文を出すことを忘れないようにしてください。期間内に購入を選択しない場合、自動的に辞退とみなされます。狙っていたIPOが当選した場合には必ず購入の処理をしてください。
それから、当選が発表された時点でも自ら辞退(キャンセル)をすることも可能です。抽選申し込みをしたけれども、どうも公募割れ(初値が公募価格より安くなる)しそうであるなどの分析結果があれば、損をするので買うべきではありません。そのときに自分から購入を辞退することが可能なのです。
人気のIPO株では辞退はあまりないのですが、辞退者が出ると、先ほどの補欠当選した人が順次繰り上げ当選となります。繰り上げ当選もまた購入を選択しなければなりませんし、辞退することも可能です。
ブックビルディング時に証券会社によっては資金を前払いする場合もあります。もし抽選に外れたり、当選辞退をした場合でも、その資金は戻ってきますので安心してください。
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