2015/09/28

IPOの公募価格がどう決まるのか知っておこう!

公募IPO株は公募価格という、市場に出る前の値段で買うことができます。もちろん当選してからの話ですが。申し込み時に仮条件で応募し、実際に抽選後に決定した公募価格でIPOを手に入れることができます。
そんな公募価格ですが、どのような経緯で決定するのでしょうか。主幹事が決めるものなのは知っているかと思いますが、IPOの公募価格のプロセスを詳しく知っている方は意外に少ないです。ここでは、公募価格が決まるまでを段階を追って説明します。ただ、主幹事になる証券会社によって細かい部分は異なるので、あくまで一般的な流れです。

流れ1 主幹事証券が仮の価格を決める

主幹事の証券会社が上場する企業と似た業種ですでに上場している会社のPERや成長性、資産内容、業績予想などを参考にして仮の価格を決めます。ちなみに、PERというのは「Price Earnings Ratio」の略で、株価収益率と言います。株価判定によく利用される指標で、株価が純利益の何倍であるかを示します。

流れ2 機関投資家などに聞き取り調査

投資のプロである機関投資家などに聞き取り調査します。機関投資家個別に上場する企業の責任者(社長など)が訪問して、企業の説明を行って様子を探ります。

流れ3 仮条件を決める

聞き取り調査の結果から主幹事が上場する企業と協議をし、IPO株を募集をするための価格である仮条件を決定します。仮条件は○○○円~■■■円と幅を持たせておきます。

流れ4 公募価格が決まる

投資家からの需要の申告(仮条件の範囲内で希望購入価格を提示)を受け、主幹事が各価格帯ごとに集計します。この方式はブックビルディング方式と呼ばれています。そして、その結果から公募価格が決まります。昨今のブックビルディングでは仮条件の上限で申告するのが一般的になっています。

公募価格はこのように決まっています。主幹事が仮の値段を決めてから公募価格が決定するまで、大体1ヶ月程度の時間がかかっています。

公募価格は高確率で初値より安くなるその仕組みとは?

IPOが人気なのは、公募価格が高確率で初値より安くなる、つまり、安く買って高く売ることができる可能性が高いからです。株式だけでなくFXなどもそうですが、投資の基本は安く買い高く売るキャピタルゲインが目的なわけですが、それには情報収集や分析をして株価の動きを予測した上で投資をしなければ、そう簡単に儲けることはできません。しかし、IPOはその確率がかなり高くなるので、投資家はみんなIPOに手を出したがるわけです。

では、なぜIPOは高い確率でも儲かるのでしょうか。その仕組みを詳しく見ていきましょう。

まず、公募価格はディスカウントされているという事実があります。先の流れ4では仮条件の申告を受けたあとに、主幹事と上場したい企業で協議して公募価格を決定しています。このときに主幹事と上場企業ではある程度株価の動きを予測しています。その際に、分析した予測上ではありますが適正価格を算出し、公募価格はそれよりもやや安くしているのです。
上場したい企業もIPOに成功しなければなりません。上場する以上、評価を下げるわけにはいかないのです。ですので、見た目に悪くならないように、とにかく初値よりも公募価格が下になるように設定し、初値以後も安定して株価が推移することを狙っています。
ですので、公募価格は主幹事が調査した予測適正株価から20%くらいディスカウントしているのです。ですので、IPOが高確率で儲かるのは、公募価格が最初から儲かるために安めの価格に設定しているからなのです。

それから供給量と需要量のバランスも理由のひとつになります。大きな会社はすでに出尽くしていますから、IPOは規模の小さい企業ばかりになっています。そのため、発行する株数もそれほど多くありません。

しかし、IPOは儲かるという情報を聞いて、IPOを狙う投資家の数はどんどん増えています。ですので、発行数よりも投資家が多くなってしまい、需要量が供給量を完全に上回ることがほとんどです。そうなれば自然に価格は上昇するというものです。

ただ、気をつけたいのは株価や初値を決めるのは市場の需給バランスです。需要量が供給量よりも少なければ人気がない銘柄ということになるなので、初値が公募割れを起こしてしまうこともあります。

そのため、IPOといえども情報収集と分析は怠らず、不人気の企業は避けるようにしなければなりません。

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