青色申告の始め方を基本から徹底解説!確定申告で最大数十万円の節税を実現しよう!

2019年10月1日に消費税率が10%に引き上げられることが予定されており、国民にのしかかる税金の負担は年々増大傾向にあります。

確定申告の時期になると嫌でも所得税や住民税のことも考えなければならず、もっと税金を安くする方法はないかと悩んでいる方もいることでしょう。

そこで今回は、一工夫するだけで最大65万円もの控除特典を簡単に得られる「青色申告」のメリット・デメリット、申請書類の書き方や提出方法などを基本からまとめてみました。

具体的なやり方を画像付きで分かりやすく解説しているので、初心者の方でも簡単に青色申告を始められることでしょう。ぜひ参考にしてください!

青色申告とは?

日本では申告納税制度が導入されており、以下の条件に当てはまる方は1月1日から12月31日までに発生した所得等を翌年の2月中旬~3月中旬の時期に税務署に申告しなければなりません。この手続きを「確定申告」と呼びます。

確定申告が必要な方

  • 2,000万円以上の年収がある給与所得者
  • 年間の雑所得(副業等で得た利益)が20万円以上の給与所得者
  • 年間の雑所得が基礎控除額(2019年時点では38万円、2020年からは48万円)以上の非給与所得者
  • 一般口座または源泉徴収なしの特定口座で株式取引している人

など

一般的な有職者の場合は年末調整によって納税が完了するため、基本的に自分で確定申告をする必要はありません。
しかし、自営業者や無職の場合、確定申告しないと「所得不明」と判定され税制面で不利な扱いを受ける可能性があります。
特にオンライントレードを行っている個人投資家の場合、株や国内FX等の損失の繰越控除を適用するためには確定申告が必須なので、よく分からない方はこれらの条件に当てはまっていなくても念のため確定申告しておいた方が無難です。

確定申告の方式には「白色申告」と「青色申告」の2種類が存在し、納税者が自分の都合に合わせて任意の方式を選択することになります。

  • 白色申告:一般的な確定申告方式。確定申告書とその証明書といった必要最低限の書類作成・提出で済むので簡単。
  • 青色申告:事前に税務署に届出を行った方だけが選択できる確定申告方式。日々の収支を正確に記帳し、所得税青色申告決算書もあわせて作成・提出しなければならず手間がかかる。その分、最大65万円の「青色申告特別控除」という税制優遇特典が適用される
ちなみに「青色申告」という名称の由来は、第二次世界大戦後までさかのぼります。
当時敗戦国の日本はマッカーサー司令官を中心としたGHQに統治されており、憲法や法律等の改定が進められていました。
そして1950年に米国の経済学者カール・シャウプ氏の勧告により、日本は初めて申告納税制度を採用。
日本人が好む青色にちなみ、「一点の曇りのない青空のように公明正大な記帳をしよう」という思いを込めて「青色申告」と名付けたそうです。(笑)

本来、青色申告の方が正当な確定申告方式ですが、簡略化した白色申告で提出しても問題ありません。

白色申告と青色申告、両者の特徴の違いを比較すると以下の表のようになります。

白色申告 青色申告
対応している所得者 誰でも可 事業所得・不動産所得・山林所得のいずれかの所得がある方
税務署への事前申請 不要 必要
記帳の仕方 記帳方式は自由 65万円の特別控除を適用するためには複式簿記が必須
提出書類
  • 確定申告書AまたはB
  • 各種控除の証明書類(電子申告時は省略可)
  • 確定申告書B
  • 各種控除の証明書類(電子申告時は省略可)
  • 損益計算書
  • 貸借対照表(65万円控除適用時)
節税効果 なし あり
繰越控除 変動所得の損失と被災事業用資産の損失のみ可
(最長3年間)
赤字を全額繰り越せる
(最長3年間)
難易度 初心者でも簡単
年間収支を記録した資料があれば一日で全作業を完了できる
専門知識を要する
日々の取引を毎日正確に記帳しなければならない

具体的にどんな人が青色申告できるのかというと、一例として以下のような特徴の方が挙げられます。

青色申告を選択できる人

  • 個人商店を営んでいる方や専門知識を活用した創作活動を行っている方など、継続した事業で収入を得ている人
  • マンションや駐車場など、保有している不動産を利用して賃貸収入を得ている人
  • 山林の伐採または譲渡によって収入を得ている人

「事業」という言葉を聞くと大規模なビジネスをイメージしがちですが、個人で営むネット副業レベルでもきちんと継続して安定した収入があれば事業として認められます

アフィリエイトやネットせどり、最近流行りのYouTuberも立派な仕事であり、十分に青色申告への切り替えが可能です。

個人事業に専念している自営業者はもちろん、本業を抱えているサラリーマンの方でも条件を満たせば青色申告を行えるので、ほとんどの社会人が青色申告できると言えるでしょう。

青色申告のメリット

現在白色申告で確定申告を行っている方には、この機会に青色申告に切り替えることを強くお勧めいたします

その理由として、青色申告のみに備わっている以下の5つの経済的メリットが挙げられます。

青色申告特別控除

青色申告を行うだけで、10万円または65万円の特別控除が適用されます。

その分、課税所得額が低くなるため、所得税・住民税・国民健康保険料などを安くすることが可能です。

白色申告時よりも年間の税負担が最大で数万円~数十万円ほど軽減されるので、多大な節税効果を実現できます。

ちなみに同じ青色申告でも、10万円控除と65万円控除には以下の表のような条件の違いがあります。

10万円控除の条件 65万円控除の条件
  • 日々の収支を記帳する(記帳方式は自由)
  • 確定申告時に損益計算書を作成・提出する
  • 日々の収支を複式簿記で記帳する(現金主義は不可)
  • 確定申告時に損益計算書と貸借対照表を作成・提出する
  • 所得の種類が山林所得のみではない
  • 不動産所得の場合、事業として認められる規模である
  • 確定申告の提出期限を厳守する

つまり最大65万円の特別控除を得るためには、単に青色申告に切り替えるだけでなく、様々な規則に従わなければならないということです。

とはいっても、専用の会計ソフトを使えば、複式簿記による記帳はそこまで難しい作業ではありません。

損益計算書と貸借対照表もセットで作成できる書類なので、青色申告をするなら10万円控除ではなく65万円控除を狙うべきです。(そしてこの記事でもその前提で話を進めていきます。)

青色事業専従者給与

税金は課税所得額を基準に計算されるため、確定申告時に出来るだけ多くの経費や控除を計上することが節税のコツです。

所得 = 収入 - 経費 - 各種控除
経費や控除を増やせば税金が安くなる!

事業に使用する機材の購入費といった支出は白色申告でも上限なく経費計上可能ですが、青色申告を選択することで有利になる経費も存在します。

その一つが、「青色事業専従者給与」です。

一般的な個人事業主の場合、配偶者や親族に対して支払った給与を白色申告で全額経費計上することは認められていません。(事業専従者控除という特例を適用すれば、一定額の控除は可能。)

その点、青色申告なら「青色事業専従者給与」という項目でこれらの給与を全額経費計上することが可能です。

事業専従者控除
(白色申告の特例)
青色事業専従者給与
(青色申告の特例)
事前申請 不要 青色事業専従者給与額を算入しようとする年の3月15日(その年の1月16日以後、新たに事業を開始した場合や新たに専従者が増えた場合には、その日から起算して2か月以内)までに「青色事業専従者給与に関する変更届出書」を税務署に提出する必要あり
計上可能な金額
  1. 事業専従者が事業主の配偶者であれば86万円、配偶者でなければ専従者一人につき50万円
  2. 控除前の事業所得等の金額を専従者の数に1を足した数で割った金額

1、2の低い方の金額を上限に控除可能

青色事業専従者に対して実際に支払った給与を全額経費計上可能
適用条件
  • 白色申告者と生計を一にしている配偶者やその他の親族である
  • その年の12月31日時点で年齢が15歳以上である
  • その年を通じて6か月を超える期間、その白色申告者の営む事業に専ら従事している
  • 青色申告者と生計を一にしている配偶者やその他の親族である
  • その年の12月31日時点で年齢が15歳以上である
  • その年を通じて6か月を超える期間(事業に従事することができる期間の2分の1を超える期間)、その青色申告者の営む事業に専ら従事している
少額減価償却資産の特例

価格が10万円を超えるものを取得した場合、購入費用を全て経費として計上することが出来ず、「減価償却資産」として取り扱わなければなりません。

ちなみに減価償却とは、高額で長期間利用できるものを複数年に渡って少しずつ経費として計上していく税制のことです。

例えば、価格が20万円のパソコンを10月に購入したとしましょう。

パソコンは耐用年数4年・償却率25%と定められており、初年度に3か月間だけ使用したので、各年度の減価償却費は以下の計算式で求められます。(定額法にもとづく。)

購入年度:20万円 × 0.25 × 3/12 = 12,500円
2年目:20万円 × 0.25 × 12/12 = 50,000円
3年目:20万円 × 0.25 × 12/12 = 50,000円
4年目:20万円 × 0.25 × 12/12 = 50,000円
5年目:20万円 × 0.25 × 9/12 – 1 = 37,499円(最後の年は1円差し引く)

20万円も支払ったのに、確定申告時に1万円ちょっとしか経費に計上できないのはもったいない気がしますね。

そんな時に重宝するのが、「少額減価償却資産の特例」です。

青色申告者に限り、一つあたり30万円未満のものの購入費を全額一括でその事業年度の経費にすることが許可されています。

こちらの方が減価償却費の計算が簡単な上に、多額の黒字が出た年の節税対策に使えるという利点もあります。

現状、2020年3月31日までに取得したものに限るという条件付きですが、特例の適用期間は今後も延長される可能性が高いです。ぜひ有効活用しましょう。

ただし、この特例の合計限度額は年間300万円まで。
また、新規開業して事業年数が1年に満たない場合は、300万円を事業活動期間で割った金額が限度額になるので注意が必要です。
貸倒引当金の特例

商品やサービスを顧客に提供した際、請求書を渡して代金の支払いを後回しにする事業形態も少なくありません。

このような未払いの取引代金を「売掛金(売掛債権)」と呼びます。

ポイント

  • 売掛金は回収できて初めて「売上」になる
  • 万一取引先が倒産して売掛金が回収不能に陥れば「貸し倒れ」になってしまう
  • 貸し倒れが現実に起こってしまった場合、その金額を「貸倒損失」として経費計上することは可能

⇒しかし、多額の貸倒損失は資金繰りが下手な証であり、第三者から見て非常に印象が悪い!金融機関等の審査に悪影響を及ぼす可能性も!

そのようなリスクに備え、前もって売掛債権等の残高に対して一定額を必要経費として計上しておくことができます。これが「貸倒引当金」です。

青色申告をしている個人事業主の場合、12月31日時点の売掛金・貸付金等の残高に対して、5.5%(金融業の場合は3.3%)までの金額が「貸倒引当金繰入」として認められます。

例えば、サービス業で年末に30万円の売掛金が残っている場合、
30万円 × 0.055 = 16,500円まで貸倒引当金として経費計上可能というわけです。

なお、「貸倒引当金繰入」として経費に計上した金額は、翌年に「貸倒引当金戻入」として収入に計上しなければなりません。
つまり、貸倒引当金を経費計上した年は税金を安くできるものの、2年目にはその金額が課税所得額に加算されてしまい、トータルの節税効果はプラスマイナス0ということです。
一見無意味にも思えますが、売上が右肩上がりに上昇しているような場合には、貸倒引当金を上手に活用することで節税に役立つ可能性があります。
それに実際の支出を伴わない経費なので、資金繰りの面で安全性に長けているという強みもあります。覚えておいて損はないでしょう。
純損失の繰越

事業が思うように進まず、年間の収支がマイナス(赤字)になってしまうことがあります。

青色申告の場合、この損失を最大3年間に渡って繰り越し、翌年以後の利益と相殺することが可能です。

例えば、一昨年の収支が50万円の赤字で、去年の収支が70万円の黒字だった場合、50万円の赤字と70万円の黒字を合算して去年の所得を20万円として申告できるわけです。

赤字を繰り越すと翌年以降の課税所得額が少なくなるので、多大な節税効果を発揮してくれます。

なお、白色申告でも株式取引や国内FXといった分離課税の赤字分、被災事業用資産の損失等の繰越控除は可能ですが、事業そのものの赤字は繰り越せません。

多額の支出を伴う事業を営む場合、圧倒的に青色申告の方が節税面で有利です。

このように青色申告には様々なメリットがあり、利用している人と利用していない人との間で大きな税負担の差が発生します。

青色申告すると得をするというより、青色申告しないと損をすると表現した方が正確でしょう。

ちなみに税制の改正により、2020年分の確定申告から青色申告特別控除額が最大55万円に引き下げられることが決定しています。

ただし、e-Tax等による電子申告または電子帳簿保存(会計ソフトで作成した帳簿データ等をパソコンなどに保存しておくこと)を行うと、控除額が10万円増えて現行の65万円控除がそのまま適用されます。

これから青色申告を始めようと思っている方、すでに青色申告を行っている方は、e-Taxでの確定申告のやり方についても理解を深めておきましょう。

利用開始手続きから納税までe-Taxの使い方を徹底解説!初心者でもネットで確定申告できる!

青色申告のデメリット

青色申告を選択するデメリットとして、

  • 税制の勉強が必要
  • 日々の記帳が面倒くさい
  • 確定申告の書類作成に手間がかかる

などの点が挙げられますが、どれも子供じみた泣き言であり、実質的なデメリットは皆無と言えるでしょう。

ただし、青色申告は万能の節税対策ではありません

青色申告をしても思ったほど税金が安くならない場合もあるので、以下の3つの注意点はしっかり肝に銘じておきましょう。

青色申告特別控除が適用されるのは一部の所得のみ!

一口に所得といっても、「給与所得」や「雑所得」など様々な種類があります。青色申告によって10万円または65万円の控除を適用できる所得は、その中でも以下のものに限られています。

10万円の青色申告特別控除 65万円の青色申告特別控除
青色申告特別控除の対象となる所得
  • 不動産所得
  • 事業所得
  • 山林所得
  • 不動産所得
  • 事業所得

つまり、会社から支払われる給料や、株式取引・FX・仮想通貨などのオンライントレードで得た利益等は全くの控除対象外であり、青色申告したからといって所得金額に変化はありません

株・国内FXの利益は分離課税の雑所得、海外FX・仮想通貨の利益は総合課税の雑所得であり、取引に用いた機材の購入費・通信費等の経費を計上するしか税金を安くする方法はありません。(分離課税の方は最大3年間の損失繰越で節税することも可能。)

FXの重要用語解説 「総合課税と分離課税」

「投資」を個人事業のコンテンツとして登録し、その収益を事業所得として申告できれば、損益を通算したり青色申告特別控除を適用したりできますが、それは現在の日本の税法では非常に難しい話です。

実際、過去にFXの利益を雑所得ではなく事業所得として申告しようとして裁判を起こした方がいましたが、「FXは対価を得て継続的に行う事業に該当するとは認められない」という理由で敗訴しています。

平22.2.16、裁決事例 「FX取引に係る所得は事業所得とは認められない」

残念ながら、生活費のすべてをオンライントレードで稼いでいる専業トレーダーの場合、青色申告による経済的メリットにはあまり期待できないでしょう。

所得が少ない場合は控除額も少なくなる!

青色申告特別控除の10万円または65万円という控除額は、控除計算における上限額のことです。

不動産所得の金額または事業所得の金額の合計が65万円より少ない場合、その合計額が青色申告特別控除の数値になります。

例えば、一年間の事業所得が30万円だった場合、青色申告特別控除で65万円が適用される条件を満たしていても、その30万円が控除されて事業所得の金額が0円になるだけです。

30万円 - 65万円 = -35万円の赤字を翌年に繰り越したり、まして所得税の還付を請求したりすることは出来ません。

もともとの所得が少ないと、青色申告で得られる節税メリットも少なくなってしまいます。

知らなかったではすまない青色申告の盲点

青色事業専従者として給与の支払いを受ける人は、配偶者控除や扶養控除の対象外となります。これらの控除を組み合わせて控除額を2倍にするのはNGです。

それに、青色事業専従者給与として認められる金額は仕事の対価であり、社会通念上明らかに過大な支払いは脱税目的と見なされる恐れがあります。注意しましょう。

また、青色申告特別控除が適用されても、一切安くならない税金も存在します。その代表例が、「個人事業税」と「消費税」です。

以下の表を見ればわかるように、両者の税額計算には青色申告特別控除が一切考慮されません。

よほど業績が良くない限り個人事業主が消費税の課税事業者になることはありませんが、高額所得者になると一気に税負担が増えてしまうということは覚えておきましょう。

個人事業税 消費税
免税条件 「事業所得(売上 - 経費)」が290万円以下なら納税不要
  • 2年前の「売上」が1,000万円以下
  • 開業から2年以内

のいずれかに該当するなら納税不要
※ただし、特定期間(個人事業主の場合は前年の上半期)の売上が1,000万円を超え、かつこの期間の給与等の支払い金額も1,000万円を超えた場合、翌年に納税義務が生じる

納付税額の計算式 (売上 - 経費 - 各種控除) × 税率
※税率は事業区分によって異なるが3~5%程度
1.簡易課税方式を選択した場合
売上にかかる消費税額 - 売上にかかる消費税額 × みなし仕入れ率
※みなし仕入れ率は事業区分によって異なるが40~90%程度
※売上が5,000万円以下で、事前に税務署に「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出する必要あり
2.簡易課税方式を選択せず、課税売上割合(売上全体の中で消費税が課税された売上の割合)が95%以上の場合
売上にかかる消費税額 - 仕入れにかかる消費税額
※課税売上高が5億円以下であることが必須
3.簡易課税方式を選択せず、課税売上割合が95%未満で個別対応方式を選択した場合
売上にかかる消費税額 - (課税売上の仕入れにかかる消費税額 + 課税売上と非課税売上の両方に共通する仕入れにかかる消費税額 × 課税売上割合)
4.簡易課税方式を選択せず、課税売上割合が95%未満で一括比例配分方式を選択した場合
売上にかかる消費税額 - 全仕入れ費用にかかる消費税額 × 課税売上割合
適用される経費・控除
  • 事業に伴う必要経費(専従者給与も可)
  • 事業主控除290万円
  • 繰越控除
選択した方式によっては仕入れ時の経費の一部が控除対象になる
納付時期 8月に第一期分、11月に第二期分を納税
※支払った個人事業税は租税公課として全額経費計上可
3月31日までに納税

個人事業主が納めなければならない税金・保険料まとめ

サラリーマンの場合、ほとんどの納税作業を会社側が代行してくれるため、あまり税金について身近に感じる機会が無いかもしれません。

しかし、個人事業主になったら様々な税金と直に向かい合わなければならなくなるので、嫌でも税金の重さを痛感させられます。

個人事業主に課される税金・保険料の中でも、各年度の所得によって金額が大きく変動する可能性のある6種類をまとめてみました。

所得税

税額 = 課税所得額 × 税率 − 課税控除額
※課税所得額 = 収入 - 経費 - 各種控除

課税所得額 税率 課税控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超330万円以下 10% 97,500円
330万円超695万円以下 20% 427,500円
695万円超900万円以下 23% 636,000円
900万円超1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

所得税の基礎控除は2019年時点で38万円ですが、2020年分から48万円に引き上げられます。(合計所得金額が2,400万円以下の場合。)

各種控除には青色申告特別控除も含まれるので、青色申告にするだけで節税効果を得られます。

参考サイト:国税庁

住民税

税額 = 所得割額 + 均等割額 - 調整控除
※所得割額 = (収入 - 経費 - 各種控除) × 約10%
※均等割額 = 地域によって異なる(おおむね4,000~5,000円前後)

住民税の基礎控除は2019年時点で33万円ですが、2021年分から43万円に引き上げられます。(合計所得金額が2,400万円以下の場合。)

各種控除には青色申告特別控除も含まれるので、青色申告にするだけで節税効果を得られます。

参考サイト:東京都主税局

個人事業税

税額 = (収入 - 経費 - 各種控除) × 税率
※税率は事業区分によって異なる(3~5%程度)

事業主控除が290万円なので、事業所得が290万円以下なら非課税です。

青色申告特別控除は適用されないので、青色申告にしただけでは節税効果が得られない可能性があります

参考サイト:東京都主税局

消費税

税額 = 売り上げにかかる消費税額 - 仕入等にかかる消費税額
※売上1,000万円以下は免税。事業者が選択した計算方式によって具体的な金額は異なる

青色申告特別控除は適用されないので、青色申告にしただけでは節税効果が得られない可能性があります

参考サイト:国税庁

国民年金

2019年度の国民年金保険料は月額16,410円(年額196,920円)
※年度ごとに異なる

ただし、本人・世帯主・配偶者の前年所得(1月から6月に申請する場合は前々年所得)が一定額以下の場合や失業した場合には、市(区)役所・町村役場の国民年金担当窓口または年金事務所で申請すれば保険料の納付を免除してもらうことも可能です。

通常、申請から3~4か月程度で審査結果がハガキで通知されますが、引っ越し等の理由で管轄の税務署が変更になった場合、データの取り寄せに時間がかかり半年ほど待たされることがあります。

免除申請の承認基準は、以下の表の通りです。

課税所得額が以下の計算式の範囲内
全額免除 (扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
4分の3免除 78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
半額免除 118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
4分の1免除 158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

課税所得額の計算には青色申告特別控除も含まれるので、青色申告にすれば上位の免除条件に当てはまりやすくなります。

参考サイト:日本年金機構

国民健康保険

・40歳未満の場合:国民健康保険料 = 医療分 + 支援金分
・40歳以上の場合:国民健康保険料 = 医療分 + 支援金分 + 介護分
※医療分 = 所得割額A(算定基礎所得 × 所得割率A(6~8%程度)) + 均等割額A(3~5万円程度)
※支援金分 = 所得割額B(算定基礎所得 × 所得割率B(2~3%程度)) + 均等割額B(1~2万円程度)
※介護分 = 所得割額C(算定基礎所得 × 所得割率C(1~3%程度)) + 均等割額C(1~2万円程度)
※算定基礎所得 = 課税所得額 - 基礎控除33万円

保険料率(均等割額A・B・C、所得割率A・B・C)は各自治体が年度ごとに独自に決定するため、住む地域によって国民健康保険料は大きく異なります。(ただし年額80万円程度の上限が設定されており、それ以上高くなることはない。)

また、課税所得額が一定値を下回る場合、均等割額の減額(2割~7割程度)が適用され、自動的に保険料が軽減されます。

課税所得額の計算には青色申告特別控除も含まれるので、青色申告にすれば保険料を安くできます。

参考サイト:新宿区役所

ちなみに、毎月の保険料がほぼ固定されている「健康保険組合」に加入するという手もありますが、業種による制限があり、誰でも自由に利用できるわけではありません。

個人事業主の税金・保険料の具体的な計算例

税額の計算式だけをごちゃごちゃ並べられても、具体的な金額をいまいちイメージできないでしょう。

ここでは、

  • 2019年度のデザイン業の売上が350万円
  • 必要経費の合計が50万円
  • 社会保険料控除等の所得控除の合計が80万円
  • 本人の年齢が20歳
  • 扶養親族は無し

という条件で、個人事業主が実際に納めなければならない各税金・保険料の金額を算出してみました。

白色申告時 65万円の青色申告特別控除適用時
所得税 (350万円 - 50万円 - 80万円 - 基礎控除38万円) × 0.05 - 課税控除0円
91,000円
(350万円 - 50万円 - 青色申告特別控除65万円 - 80万円 - 基礎控除38万円) × 0.05 - 課税控除0円
58,500円
住民税 (350万円 - 50万円 - 80万円 - 基礎控除33万円) × 約0.1 + 約5,500円 - 調整控除約2,500円
約19万円
※地域によって異なるので概算
(350万円 - 50万円 - 青色申告特別控除65万円 - 80万円 - 基礎控除33万円) × 約0.1 + 約5,500円 - 調整控除約2,500円
約12万円
※地域によって異なるので概算
個人事業税 (350万円 - 50万円 - 基礎控除290万円) × 0.05
5,000円
※デザイン業の個人事業税の税率は5%
消費税 売上が1,000万円以下なので0円
国民年金 16,410円 × 12
196,920円
※前納割引は考慮しない
350万円 - 50万円 - 青色申告特別控除65万円 < 158万円 + 80万円
なので4分の1免除申請可能
147,690円
国民健康保険料 (350万円 - 50万円 - 基礎控除33万円) × 約0.1 + 約7万円
約34万円
※地域によって異なるので概算
(350万円 - 50万円 - 青色申告特別控除65万円 - 基礎控除33万円) × 約0.1 + 約7万円
約27万円
※地域によって異なるので概算
合計
(復興特別税は省略)
約82万円 約60万円
(およそ20万円の節税効果!)

このように、個人事業主はたくさんの税金・保険料を自分で納めなければなりませんが、青色申告を上手に活用することで負担を軽減することが可能です。

社会人にとって節税は、自分の人生に直結するほど重要な問題。1円でも税金を安くできるなら、努力を惜しむべきではありません。

青色申告を始めるために必要な手続き

青色申告を始めるには、以下の書類を税務署(および都道府県税事務所)に提出するだけでOKです。

各書類には提出期限も設定されているので、必要に応じてまとめて作成・提出した方が良いでしょう。

税務署に提出する書類

書類名 提出期限
提出必須 個人事業の開業・廃業等届出書
※すでに提出している白色申告者は再提出の必要なし
事業開始日から1か月以内
※期限を過ぎても罰則は無いが早い方が良い
所得税の青色申告承認申請書
  • 1月1日~1月15日に開業した場合は、その年の3月15日まで
  • 1月16日以降に開業した場合は、開業日から2か月以内

※開業から2か月以上経過していても、3月15日までに提出すれば翌年から青色申告可能

場合によっては提出必須 青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書
※青色申告専従者給与を適用しない場合は提出不要
青色事業専従者給与額を必要経費に算入しようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に開業した場合や専従者が加わった場合は、その日から2か月以内)
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
※従業員を雇用しない場合は提出不要
給与等の支払事務を取り扱う事務所等を開設した日から1か月以内
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
※従業員を雇用していない、または従業員数が10人以下で源泉所得税の納付回数を年2回に減らす特例を適用しない場合は提出不要
特になし
所得税の棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書
※減価償却資産が無い、または減価償却費の償却計算方法を定額法から変更しない場合は提出不要
確定申告期限(3月中旬)まで
所得税 (消費税) の納税地の変更に関する届出書
※事業所の所在地など、住所以外の場所を納税地に変更する必要がない場合は提出不要
特になし

例えば、2019年3月1日を開業日に設定した場合、

  • 2019年4月1日までに開業届出書
  • 2019年5月1日までに青色申告承認申請書

を税務署に提出すれば、2020年の2月中旬~3月中旬の時期に2019年度の確定申告を青色申告で行えるというわけです。

事業所設定で困った時はバーチャルオフィスを使おう!

開業届や青色申告承認申請書を実際に作成する際、初めて開業する方は以下の4点で迷う可能性があります。

以下の4項目については、事前に決定してから書類作成作業に入った方が良いでしょう。

  • 職業:個人事業として従事する自分の仕事(例として、デザイナー、エンジニア、音楽家、作家、広告業など。「事業の概要」という欄で具体的な事業内容を問われるので、端的に説明できるようにしておくこと。)
  • 屋号:個人事業用の名称(「○○事務所」といったシンプルなものでも良いし、外国語を組み合わせたオシャレな言葉で個性をアピールするのもGood。思いつかなければ無くても問題ない。後日変更することも可能。ただし、すでに商標登録されている他社の屋号を盗用するのはNG。)
  • 開業日:個人事業を開始した日付(自由に好きな日を指定して良い。)
  • 事業所:個人事業を営む拠点(自宅が主な仕事場の時は、住所地と事業所を同じにしてもOK。)

なお、賃貸物件の自宅を事業所に設定する場合には注意が必要です。

居住利用のみ許可されている賃貸物件を個人事業用の事務所として使用することを家主が禁止しているケースもあるので、必ず事前に管理会社等に確認をとってください

最悪、裁判沙汰になって違約金を払わされたり強制退去を命じられたりする恐れがあります。

乙武洋匡氏 マンションを事務所使用で「勧告」受けていた?

出典:livedoor News

もしも自宅を事業所として登録できない場合は、「バーチャルオフィス」を利用するという手があります。

バーチャルオフィスサービスを提供している会社と契約すれば、一定の条件下で自由に利用できる「住所」や「電話番号」を取得することが出来るので、開業届等にそれらを記載すれば問題なく申請を進められます。

個人事業主にお勧めのバーチャルオフィス5選を以下にまとめてみました。

バーチャルオフィス名 料金 特徴
SERVCORP(サーブコープ) バーチャルオフィスパッケージ:月額15,000円~
貸し住所パッケージ:月額9,000円~
※初期1か月無料
世界160か所以上、国内23か所(東京・横浜・大阪・名古屋・福岡)の一等地に拠点を構えるグローバルレンタルオフィスサービス。
借り受けた住所は法人登記も可能。
郵便物の管理・転送、バイリンガルの電話秘書代行サービスにも対応。
個室オフィスの利用が月3日間まで無料になる特典もあり。
価格は割高だが、事業に必要なオフィスサービスが全て網羅されている。
ワンストップビジネスセンター エコノミープラン:月額4,800円~
初期費用:9,800円
※30日間返金保証あり
国内28か所(東京・横浜・札幌・大阪・名古屋・京都・神戸・福岡)の一等地に拠点を構えるバーチャルオフィスサービス。
借り受けた住所は法人登記も可能。
郵便物の管理・転送、来客対応、会議室利用(有料)等のサービスあり。
オフィスナビ バーチャルオフィス格安コース:月額1,950円~(1年払い時)
入会金:5,556円~
東京の大塚、池袋の住所を貸し出すバーチャルオフィスサービス。
借り受けた住所は法人登記も可能。
郵便物の管理・転送、受付の来客対応、貸し会議室(有料)等のサービスあり。
VirtualOfficeJP(バーチャルオフィスJP) 年割ライトプラン:月額480円~(基本料金年間一括払いのみ)
初期費用:5,250円
東京の墨田区、品川区の住所を貸し出すバーチャルオフィスサービス。
借り受けた住所は法人登記も可能。
郵便物の管理・転送のみ対応。
私の私書箱.com 格安バーチャルオフィス:月額600円~(1年一括払い時)
入会金:0円~(1年一括払い時)
福岡の住所を貸し出すバーチャルオフィスサービス。
借り受けた住所は法人登記も可能。(有料)
郵便物の管理・転送のみ対応。
一般的な個人事業であればバーチャルオフィスの住所で開業届を出しても何ら違法ではありませんが、厚生労働大臣や公安委員会等の許可を必要とする職種(人材紹介・金融事業・風俗関係など)の場合、バーチャルオフィスでの登録が認められない可能性があります。
また、賃貸物件の室内を大幅に改装する工事を無断で行ったり、周辺住民の迷惑になるような活動を繰り返したりすると、バーチャルオフィスを利用していても家主から立ち退きを命じられる恐れがあるので注意してください。
それに、「住所地」と「事業所」を別々の市区町村に設定した場合、住民税を二か所に払わなければならなくなる可能性があります。バーチャルオフィスを利用する際は、出来るだけ住所地と同じ町のサービスを選びましょう。

e-Taxソフトでも青色申告申請手続きを行える!

これらの書類を税務署に提出する方法として、以下の3種類があります。

  1. 管轄の税務署の受付に直接手渡す
  2. 管轄の税務署に郵送する
  3. e-Taxソフトで電子申請する

1または2を希望する方は、「税務署に提出する書類」の表のリンクをクリックして各書類のPDFファイルをダウンロード・印刷し、必要事項を記入して提出してください。(マイナンバー証明書類の添付もお忘れなく。)

>>自分の管轄税務署を調べる

マイナンバーカードとICカードリーダライタをお持ちの方は、e-Taxソフト経由で開業届と青色申告承認申請書を送信することも可能です。

ここでは、e-Taxソフトを活用した手続き方法を実例にして、「個人事業の開業・廃業等届出書」と「所得税の青色申告承認申請」の書き方を具体的に解説していきます。

  1. e-Taxの解説記事を参考にしながら、e-Taxを利用するための事前準備を済ませる

    利用開始手続きから納税までe-Taxの使い方を徹底解説!初心者でもネットで確定申告できる!

  2. e-Taxソフトダウンロードコーナーでボタンをクリックし、インストーラをダウンロード

  3. exeファイルを任意の場所に保存

  4. 保存したexeファイルをダブルクリックして起動し、「次へ」をクリック

  5. 使用許諾書に目を通し、「同意します」のラジオボタンをオンにして「次へ」をクリック

  6. インストール先を変更する必要がなければ、そのまま「次へ」をクリック

  7. 「インストール」をクリック

  8. 「完了」をクリック

  9. e-Taxソフトのバージョンアッププログラムが起動したら、パソコンがインターネットに接続されていることを確認し「OK」をクリック

  10. 国税庁からのお知らせに目を通したら、「OK」をクリック

  11. 最新バージョンへのアップデートが完了したら、「追加インストール」をクリック

  12. 「申請」タブをクリックし、展開された項目の中から「所得税」のチェックボックスをオンにして「インストール」をクリック

  13. 「実行する」ボタンをクリック

  14. e-Taxソフトのメンテナンスが終了したら、「完了」ボタンをクリック

  15. e-Taxソフトのメイン画面が表示されたら、利用方法の選択で「マイナンバーカードを利用する」を選択し「次へ」をクリック

  16. パソコンがインターネットに接続されていることを確認し「OK」をクリック

  17. ICカードリーダライタをパソコンに接続し、マイナンバーカードをセットして「次へ」をクリック

  18. 利用者証明用パスワード(マイナンバーカード発行時に設定した4桁の数字)を入力して「OK」をクリック

  19. e-Taxの事前準備時に取得した利用者識別番号を入力し、利用者名に自分の名前を入力して「保存」をクリック
    (任意の場所に利用者ファイルを保存すると、以後e-Taxソフトの操作履歴等がアカウントに記録される)

  20. メニューバーの「作成」→「申告・申請等」→「新規作成」をクリック

  21. 「申請・届出」をクリックし、税目で「所得税」を選択して「次へ」をクリック

  22. 選択可能帳票一覧の中から「個人事業の開業・廃業等届出書」を選択し、「次へ」をクリック

  23. 申告・申請等名に適当な名称を入力し、「OK」をクリック(ここでは分かりやすく「開業届」と設定してみた)

  24. 申告・申請等基本情報入力画面で、利用者識別番号・マイナンバー・提出先税務署・提出年月日を入力(税務署名は「提出先設定」から選択)

  25. 続いて、氏名・納税地・生年月日・性別・職業・屋号(決めるのが面倒くさい時は空欄のままでも良い)を入力

  26. 世帯主の氏名、世帯主との続柄(自分が世帯主なら「本人」と記入)、経理責任者名(経理担当の従業員がいないなら自分)、所得税の還付先金融機関を入力

  27. 税理士と提携しているなら担当税理士の情報を、事業で製造場等を利用しているならその情報を入力して「OK」をクリック(該当しないなら空欄のままで良い)

  28. 基本情報が更新されたら「OK」をクリック

  29. 「個人事業の開業・廃業等届出書」の帳票をダブルクリック、またはその帳票をアクティブにしてメニューバーの「作成」→「帳票一覧」→「帳票編集」をクリック

  30. 編集画面上で必要事項を入力(自宅を事業所にする場合は、納税地を「住所地」にして住所を記入し、下の欄は空白のままで良い)

  31. 「開業」をオンにして開業日を入力、青色申告承認申請書提出は「有」、消費税に関する届出等は提出しないので「無」、
    自分の事業の内容を分かりやすく説明、従業員等がいるなら人数等を記入(いないなら空欄のままで良い)

  32. 必要事項の入力が終わったら、「作成完了」をクリック

  33. 「個人事業の開業・廃業等届出書」の状態が「作成完了」になっていればOK

  34. 左側のメニューボタンで「署名可能一覧へ」→「電子署名」をクリックし、「開業届」をアクティブにして右下の「署名」ボタンをクリック

  35. マイナンバーカードをセットしたICカードリーダライタをパソコンに接続した状態で「ICカードを利用」を選択して「次へ」をクリック

  36. 認証局サービス名で「公的個人認証サービス(マイナンバーカード)」を選択して「次へ」をクリック

  37. マイナンバーカード発行時に設定したパスワード(6桁~16桁の英数字)を入力して「OK」をクリック

  38. 「OK」をクリック

  39. 電子署名が完了したことを確認し、「OK」をクリック

  40. 「開業届」の署名数が「1」になっていればOK

  41. 再びメニューバーの「作成」→「申告・申請等」→「新規作成」で「申請・届出」を選択し、税目で「所得税」を選択して「次へ」をクリックし、
    今度は選択可能帳票一覧の中から「所得税の青色申告承認申請書」を選択して「次へ」をクリック
    (現金主義の届出書を選ぶと青色申告特別控除額が10万円になってしまうので注意)

  42. 申告・申請等名に適当な名称を入力し、「OK」をクリック(ここでは分かりやすく「青色申告承認申請書」と設定してみた)

  43. 申告・申請等基本情報入力画面が再び表示されるので、入力内容に間違いがないことを確認して「OK」をクリック

  44. 「所得税の青色申告承認申請書」の帳票をダブルクリック、またはその帳票をアクティブにしてメニューバーの「作成」→「帳票一覧」→「帳票編集」をクリック

  45. 編集画面上で必要事項を入力(自宅を事業所にする場合は、納税地を「住所地」にして住所を記入し、下の欄は空白のままで良い)

  46. 青色申告開始希望年(たとえば「平成25年」と記入したら、平成26年から青色申告で平成25年度の確定申告を行えるようになる)、
    事業所の所在地(「〇〇支店」のように事業拠点が複数ある場合のみ記載、自宅を事業所にする場合は空欄で良い)、
    所得の種類(事業所得のみの場合は「事業所得」をクリック)、
    過去に青色申告承認を取り消し・取りやめた経験の有無(初回申請時は「無」を選択)、
    開業日、事業承継の有無(ないなら「無」を選択)、
    参考事項(一般的な個人事業主なら「複式簿記」・「総勘定元帳」・「仕訳帳」を選択しておけばOK、他の備付帳簿名は必要に応じてクリック)等を入力

  47. 必要事項の入力が終わったら、「作成完了」をクリック

  48. 再び左側のメニューボタンで「署名可能一覧へ」→「電子署名」をクリックし、「青色申告承認申請書」をアクティブにして右下の「署名」ボタンをクリック、先程と同様の手順で電子署名を済ませる

  49. 左側のメニューボタンで「送信可能一覧へ」→「送信」をクリックし、「開業届」と「青色申告承認申請書」をアクティブにして右下の「送信」ボタンをクリック

  50. メッセージウィンドウの「OK」をクリックし、画面の指示に従って送信・通知の確認等を行ったら手続き完了

青色申告申請時の審査

開業届と青色申告承認申請書を提出すると、税務署にて青色申告の承認審査が行われます。

審査といっても、それほど厳しいものではありません。

  • 申請内容に虚偽の記載がないか
  • 以前に問題を起こして青色申告承認を取り消されていないか
  • 自分で青色申告を取りやめたことがある場合、その日から1年以上経過しているか

など簡単な書類審査が主で、本人の申請した事業内容等がネックになることはほぼ皆無です。

審査を経て申請が却下された時は税務署から通知が来ますが、パスした場合は何の連絡もありません。年内に税務署から何も言われなかったら、無事に承認されたということです。

都道府県税事務所に提出する書類

事業所得が290万円以上の個人事業者が納付しなければならない「個人事業税」は、所得税や源泉徴収税などの「国税」と違い、地方公共団体から課される「地方税」です。

国税を管理している税務署と担当が異なるため、開業時には各地域の個人事業税を管轄している「都道府県税事務所」に「個人事業開始申告書」を提出する必要があります。

現状、都道府県税事務所は電子申請に対応しておらず、残念ながら提出方法は書面提出のみです。

提出期限は開業日から1か月以内(地域によっては異なる場合もあり)なので、税務署に提出する開業届と一緒に作成すると出し忘れを防げて良いでしょう

基本的に個人事業開始申告書は都道府県税事務所に提出するだけでOKですが、地域によっては市町村役場にも出さなければならないケースもあります。念のため、管轄の都道府県税事務所に問い合わせておいた方が良いでしょう。

なお、確定申告すると関連データが自動的に都道府県税事務所等にも回るため、仮に個人事業開始申告書を提出していなくても個人事業税の通知はちゃんと送られてきます。

必要書類を出していないからといって脱税とみなされて処罰されることはありませんが、やはり早めに提出しておいた方が無難です。

事業開始申告書の書き方・提出方法は、以下の手順を参考にしてください。

  1. 〇〇県 県税事務所」といったキーワードでインターネット検索し、自分の地域を管轄している県税事務所のホームページを探す

  2. 個人事業開始申告書のダウンロードページを探し、PDFファイル等をダウンロード・印刷する

  3. ボールペンで書類に必要事項を記入する(地域によって書類の様式が異なるので、申告書記載例を参考にすると良い)

  4. 窓口に持参または郵送にて、個人事業開始申告書を管轄の都道府県税事務所に提出する(マイナンバー証明書類の添付もお忘れなく。)

税務署および都道府県税事務所への書類提出が済んだら、これで青色申告への切り替え手続きは完了です。

なお、青色申告は一度承認されたら翌年以降自動的に継続されるので、これらの書類を毎年再提出する必要はありません。

ただし、引っ越しや移転等の理由で住所・事業地が変更になった場合は、出来るだけ早く旧住所地の税務署・県税事務所に異動届を出す必要があります。(事務所側でデータの移行手続きを進めてくれるので、基本的に転居先の税務署・県税事務所には異動届を出さなくて良い。)

  • 税務署宛て:所得税・消費税の納税地の異動に関する届出書
    ※e-Taxソフトからの電子申請でもOK
  • 県税事務所宛ての異動届は、管轄の県税事務所のホームページからダウンロードしてください
    (電話で異動の旨を伝えるだけでOKな地域もあり。)

まとめ

今回は、青色申告のメリット・デメリット、青色申告の申請手続きのやり方などについてご紹介いたしました。

最後にもう一度今回の記事の要点をまとめると、以下の5点が挙げられます。

  • 青色申告は事業所得・不動産所得・山林所得のいずれかの所得がある方だけが行える確定申告方式
  • 青色申告にすれば白色申告時より数万円~数十万円の節税を実現可能
  • 一般の社会人でも青色申告への切り替えは十分に可能
  • 青色申告を始めるには、開業届と青色申告承認申請書を税務署に、個人事業開始申告書を都道府県税事務所に提出する必要がある
  • 事業所設定に迷った時はバーチャルオフィスがお勧め

青色申告による節税に興味のある方は、ぜひ本記事を参考にして青色申告を始めてみてください。

また、無料会計ソフト「エクセル簿記」を使った複式簿記の記帳方法についてまとめた以下の記事もあわせてご一読いただければ幸いです。

無料会計ソフト・エクセル簿記の使い方まとめ!個人事業主の青色申告決算書作成にお勧め!

          

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