FXの重要用語解説 「総合課税と分離課税」

FXの税金

先週の2月16日から確定申告の受付がスタートしたので、FXにかかる税金について改めて考えてみましょう。

FXには取引手数料やスプレッドなど様々なトレードコストが存在しますが、実は最も厄介なのが「税金」です。FXで稼いだ利益は課税所得であり、給与所得者の場合は年間20万円以上、専業トレーダーの場合は年間38万円以上の収支を達成したら確定申告をして納税しなければなりません。

最近では取引手数料が無料だったりスプレッドが極限まで狭く設定されていたりする業者が大半であり、選択次第でトレードコストを節約することが可能です。しかし、FXにかけられる税金だけは法律の問題なのでトレーダーがどうあがいても回避しようがありません。万一FXで稼いだ金額を全部買い物等で使ってしまうと、後日追徴課税された際に税金が払えなくなってしまう恐れがあります。トレーダーは政治や金融だけでなく、税制の勉強をする必要もあるのです。

総合課税と分離課税

私たち国民の所得に課せられる税金には、「総合課税」と「分離課税」という2種類の課税方法があります。

給与所得、事業所得、不動産所得などの所得は総合課税に該当し、年間の所得を合算した金額に応じた税率がかけられます。以下の表を見れば一目瞭然なように、総合課税では所得額が多いほど税率が上がる仕様になっています。

課税される年間所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

一方、特定の所得に関しては他の所得と合算せずに特殊な税率をかけて納税する決まりになっています。それが分離課税です。分離課税には、自分で確定申告をして納税しなければならない「申告分離課税」と、銀行預金の利息のように自動的に納税を済ませてくれる「源泉分離課税」があります。申告分離課税に該当するのは、株式等の譲渡所得や山林所得、土地建物等の譲渡所得などです。

FXの利益は申告分離課税の中の雑所得に該当し、一律で所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%=20.315%の税率がかけられます。総合課税と違って利益額が少なくても税率が軽減される措置はありません。一見不利に思えますが、裏を返せば利益額が多い時に納めなければならない税金が安く済むとも言えます。しかも年間の収支がマイナスだった場合、最大3年間損失の繰越控除が可能なので、翌年以降の節税に活かせるメリットもあります。(要確定申告。)

ただし、海外FXの利益は総合課税の雑所得に該当します。(分離課税ではありません。)国内FXと海外FXの利益は通算できず、損失の繰り越しも不可です。

FXの節税方法

それでは、私たちはFXで年間に稼いだ金額のおよそ2割を必ず納税しなければいけないのでしょうか。実はちょっとした工夫を講じることで、納税額を安くすることが可能です。

一番簡単な方法は、「経費」を計上することです。FXの課税所得額は、「為替差益+スワップ-経費」という数式で計算されるので、FXで利益をあげるために要した出費をかき集めて経費の金額を多くすれば、おのずと課税所得額が少なくなって税金も安くなるのです。

経費として認められる費用は、インターネットの通信費、パソコンやスマートフォン等の端末の購入費、書籍代、セミナーの参加費・交通費、事務用品費などです。あまりにも経費の金額が多すぎると税務署から注意される恐れがありますが、その際にはFXに使用した分と私的に使用した分を按分して計上すればOKです。(50:50くらいならほぼ確実に認められます。)

節税の豆知識

その他にも、確定申告すれば納税額を安くできる税制があります。

当サイトで紹介しているので詳細は割愛しますが、ふるさと納税を活用することで寄附金控除として所得税を、税額控除として住民税を減額することができます。美味しい特産品や素敵な工芸品を貰えるうえに節税できるので非常にお勧めです。ただし、税金を無限に減らせるわけではないので、事前に以下の控除額シミュレーションページで自分の控除上限額を確認しておきましょう。

→ふるさとチョイス

専業主婦や給与収入103万円以下の配偶者がいる場合、配偶者控除として38万円の所得控除が適用されます。2017年度の税制改正により、この対象となる配偶者の収入の上限が103万円から150万円に引上げられました。配偶者控除の適用範囲が拡大されたので、該当する方はぜひ申告してください。(ただし、納税者本人の年間給与収入が1,120~1,170万円だと配偶者控除額が26万円に、1,170~1,220万円だと13万円に、1,220万円以上だと0になります。)

また、2017年1月1日から「セルフメディケーション税制」という医療費控除の特例が創設されました。健康の維持増進および疾病の予防への取り組みのためにスイッチOTC医薬品(要指導医薬品および一般用医薬品のうち医療用から転用された医薬品)を購入した際に、年間1万2000円を超えた分の購入費用が所得控除されます。(上限金額:8万8000円。)

これまでは年間の医療費が10万円を超えた時しか医療費控除として申告できませんでしたが、セルフメディケーションマークの付いている風邪薬等を薬局で購入し続けるだけでも所得控除できる可能性があります。定期的に健康診断などを受けて健康を気遣っている方は、我慢せずどんどん医薬品を購入して節税に活かしましょう。(当然ながら、確定申告時に領収証の添付が必須。なお、従来の医療費控除制度とセルフメディケーション税制は同時に申告できません。もし重複した時は、控除額が多い方を選択してください。)

これらの節税テクニックは総合課税から控除した後に残った分を分離課税から控除するためFXの節税にならない可能性もありますが、覚えておいて絶対に損はありません。税制は非常にグレーゾーンが広いのが特徴的。遠慮せず、ダメもとで計上する図太さを持ちましょう。

なお、2016年度分の確定申告からマイナンバーの提出が義務付けられました。証券会社でも遅くても2018年12月31日までにマイナンバーを提出しなければならず、FXの利益は国に筒抜けになります。くれぐれも自分の収支をごまかそうなどと考えず、正攻法で節税を行うことが大切です。

→個人トレーダーの確定申告書の書き方はコチラ

          

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